暮らしの豆知識 part3
ボランティアを検討中の方はアス対応マスクを自分で準備!
アスベスト編〜つづき1〜
まめ知識 アスベストが使われている場所
アスベストの多く使用されている箇所、場所に見当が付いていると、いたずらに警戒したり怖がったりする事を少なくできます。
またボランティアの方々であればアス用装備の人に撤去作業を任せた方が良いという判断の目安になると思います。
では特に石綿(アス)の含有が見込まれる(疑える)箇所を提示しますと、
(A)3階建て以上の鉄骨構造の柱、梁。
(B)床面積の合計が200平方m以上の鉄骨建造物の柱、梁。
(C)ビルのボイラー室等の天井と壁。
(D)体育館・講堂・温泉・工場・学校、水回りや人が多く集まる場所。
(E)個人宅であれば、古いお風呂場や台所。
などです。
理由ですが、アスベストは防音・防湿・防カビ・防火・保温・保冷・・・と、健康被害を度外視すれば大変便利な万能建材です。
ですから「湿気が強い」「大きな音が出る」「火事になりやすい」「保温・保冷したい」場所や部材にアスベスト材は使用されています。
人が多く集まる場所は湿度が高くなりやすく騒音も出やすい。だから小学校、公民館などにも使用されている可能性があります。
では具体的にどのような部材なのかというと、(A)にある柱や梁の場合ですと鉄骨材の周囲に「耐火被覆」というフワフワした吹き付け材料が使われており、これらが代表的な例です。
★吹き付け材の中止履歴★
(A)吹きつけ石綿:昭和49年以前に施工中止。
(B)石綿含有吹きつけロックウール:昭和55年以前に施工中止。
(C)その他石綿含有吹きつけ材 :昭和63年以前に施工中止。
(B)と非常に似た建材でアスベストの代用として登場した吹き付け材で「ロックウール」があります。新しい建物に使用されているのはこのロックウールで、これはノン・アス製品です。
区別がしにくいので似ているものには近寄らない、これはプロもしくは専門家に聞いて判断すべきかと思います。
私どもはそのビルや倉庫の建築年代を目安に判断しており、目安はテキストにあった昭和63年(1988年)以前の建物を特に警戒しています。
★アスベストを含む建材★、
(1)梁・鉄骨の吹きつけ材(耐火被覆材)
(2)配管の保温材
グラスウールはアスの代替え品として登場したものでから非アス製品です。グラス・ウール自体は黄色で外側に銀色のアルミ材が巻かれていることが多い。ボール紙のようなもで覆われている配管で、とくに配管どうしのつなぎ目や配管が曲がっている部分(エルボー)はアス材の可能性があります。
(3)機械のブレーキライニング
(4)けい酸カルシウム板・スレートボード・パルプセメント板
(5)ビニル床タイル、フロア材
(6)押出し形成セメント板
(7)屋根材(スレート波板・住宅屋根用化粧スレート)
(8)煙突材(石綿セメント円筒・石綿含有煙突断熱材)
飛散するとキラキラと細かい繊維が見えて勘違いしやすいですが、グラスウールは非アスベスト製品です。
アスベスト建材の大まかなものは下記で確認できます。
国交省:「ひと目で分かるアスベスト建材」(pdfファイル)
内装壁材としてよく見かける「せっこうボード」や屋内天井材としてビルで見かける「ジプトン」という製品にはアスベストは含まれていません。
石膏ボードは軽量下地材にビスで打ち付け、その上にクロスを張ってあるのが一般的で、これはノン・アス製品です。
アスベスト建材は定着している状態であればそれほど危険ではなく、壊したり削ったりして「微細なチリ」にしてしまい飛散するのが危険です。
波形状のスレート材などは倉庫などでよく見かけますが、行政の指導などもなく、現在も多くの人がそこで就労して問題とされていない事から判断して、アスベスト建材が危険なのではなく、アスベスト建材を撤去したり壊したりする場合が危険であると認識していればよいと思います。
アスベストの製造は2004年に1%以上の、2006年に0,1%以上のアスベストの製造が原則禁止(Wikipedea参)とされていますので、新しい建物や新しい住宅、これからですと仮設住宅などに使用する部材にはアスベスト材はありません。
石綿の健康被害について知りたい方は「暮らしのまめ知識4」をどうぞ。
● アス写真の主のものは山梨県庁HPのものを使用いたしました。
[関連リンク] アスベストに注意!911テロの後、深刻な二次災害に!